社会人になってから大学へ戻って勉強したいと考えたことはありますか?日本の労働市場は競争が激しく、自分自身のスキルアップやキャリアのシフトが求められることも多いですよね。
再び学びの場に戻って、新たな知識や技術を身に付けたいという意欲は素晴らしいことだと思います。しかし、社会人として働いた経験を持っている私たちは、大学に戻ることはそれほど容易でないことも実情です。
では、どういった目的や理想があれば、大学に戻って勉強すべきなのか?この記事では社会人から大学に戻って勉強する際の注意点などについてまとめます。社会人になってからの学び直し
社会人になってからの学び直し、いわゆるリカレント教育が注目されています。リカレント教育は、社会に出た後も、それぞれの人の必要なタイミングで再び教育を受け、仕事と教育を繰り返すことです。
「人生100年時代」を迎える日本では、文部科学省や厚生労働省を中心にリカレント教育の拡充が期待されています。
しかし、社会人が学び直す際にはいくつかの注意点があります。
デジハク編集長
リカレント教育が注目されていますが、正直大変だと思う部分がとても多い印象です。
学び直す目的が明確でないと続かないので注意
具体的に何を学びたいのか、学び直してどのような成果をあげたいのかを明確にしたうえで、最適な教育機関やプログラムを選ぶことが求められます。また、効果的な学び方や学び直しのためのサポートを受けるためには、専門家の意見も大切にしましょう。
今の忙しさから逃げたいなどの現実逃避的な理由であれば、大学に再入学しても続かない可能性が高いです。
デジハク編集長
大学への漠然とした憧れや、現実逃避を理由にするのはNGです!
時間や費用のリスクを軽減する必要性
学び直しを行うのであれば、可能な軽量型のプログラムを選択することがオススメです。
例えば、通信教育やオンライン学習など、柔軟なスケジュールで学べるプログラムを活用しましょう。そして、助成金や奨学金制度を活用することで、費用面での負担を軽減することができます。
ただし、無理に学び直そうとすると仕事やプライベートに影響が出てしまうこともあるので、自分自身のペースを見極めながら学び直しを進めましょう。
大学進学で考えておくべき注意点は?
社会人になってから大学で学び直す人が増えている一方で、進学を悩む人も多いです。そこで、大学進学を考える際に押さえておきたいポイントをお伝えします。- 進学の目的を明確にする: 大学進学の目的は、キャリアアップや自己研究が主なものとされています。具体的にどのようなスキルや知識を習得したいのかを考えることが重要です。
- 学びたい内容と働きながら学べる環境を整える: 夜間や休日に授業がある大学や通信制の大学、遠隔教育が充実している大学を探すと良いでしょう。また、働きながら学ぶことができる大学・専門学校も存在しますので、自分に合った進学先を見つけることが重要です。
- 経済的な面を考慮する: 大学進学には費用がかかりますので、奨学金や教育ローンなどの制度を利用するか、企業からの支援を受けることも検討しましょう。経済的な面も重要な要素です。
政府のリカレント教育推進
近年、日本国内では「リカレント教育」並びに「リスキリング」が注目を集めています。 これは、社会人になってからも学び続けることで、知識やスキルを更新していくことを指します。日本政府もリカレント教育の重要性を認識し、さまざまな制度やサービスを提供しています。では、具体的にどのような取り組みがあるのでしょうか。ここでは、政府のリカレント教育推進の現状について解説します。- 政府の広報オンラインやセミナーでの情報提供: 政府はリカレント教育の普及・啓発を目指し、様々な情報提供を行っています。社会人が自分に合った教育プログラムや学習方法を見つける手助けをしています。また、資格取得やスキルアップを目指す人々への支援制度も充実しています。
- 企業におけるリカレント教育の推進: 企業では社員のスキル向上を支援するため、研修制度や教育支援制度が設けられています。これにより、社員は自己成長を追求する機会を得ることができます。
- 高等教育機関におけるリカレント教育の取り組み: 大学などの高等教育機関でもリカレント教育が進んでいます。社会人向けのプログラムが充実し、仕事と学びを両立させる環境が整備されています。政府の取り組みにより、社会人が無理なく知識やスキルを習得できる仕組みが整っています。
学び直したい理由は?
社会人になってから大学で学び直したいという方々が増えている現代、学び直す理由は人それぞれです。リクルートが2022年5月に発表した「社会人の学びに関する意識・実態把握調査」によれば、約6割がキャリアアップや自己研鑽のために学び直す意欲があると回答し、約4割が社会人向け大学・大学院への進学に興味・関心を持っていることがわかっています。しかし、その背景には様々な理由があります。- 専門知識の習得・スキルアップ: 社会人が自分の仕事に関連する専門的な知識やスキルを学ぶために、リカレント教育が注目されています。特に技術分野では、最新の情報や技術をキャッチアップする必要があります。
- キャリアチェンジや転職: 新しい分野の知識や資格を取得するために学び直すことは、キャリアチェンジや転職を考えている人にとって重要です。自身のスキルや価値を高め、競争力のある職場で活躍することができます。
- 自己啓発: 学生時代に学ぶ機会がなかった分野や、興味・関心を深めるために学び直すこともあります。大学で専攻を学ぶことにより、新たな価値観や視点を得ることができます。
- 時間・労力・費用の考慮: 学び直しには時間や労力、費用がかかります。自身の現在の状況やバランスを考慮しながら、学び直しの方法を選択することが重要です。また、政府が推進するリカレント教育の制度や支援を活用することも望ましいです。
9. 学費の問題
学び直すことが社会人にとって必要とされている現代、大学で学び直す際に気になるのが学費の問題です。大学に通うためには、やはりそれなりの費用がかかります。しかし、社会人になってから大学で学ぶリカレント教育を受けるための制度やサポートも充実してきています。
まず、大学によっては社会人に対して授業料の割引制度があることがあります。大学によって割引率が異なりますが、一部では50%以上の割引が適用される場合もあるため、事前に大学のホームページや資料請求などで確認しておくことが重要です。
次に、リカレント教育のための奨学金制度も存在します。例えば、「職業能力開発奨学資金(リカレント教育資金)」という制度では、授業料の一部を円滑に支払うための奨学金が支給されます。一定の条件を満たす社会人であれば利用することができるため、詳細については日本学生支援機構のホームページなどで調べてみると良いでしょう。
また、企業によっては、社員のスキルアップを目的として、学費を会社が負担してくれる場合もあります。社員教育制度の一環として、大学での学びを支援している企業も増えています。自分が勤める企業にそのような制度があるかどうか、人事部や上司に相談してみることをおすすめします。
学費が気になる方も、リカレント教育を受けるための様々な支援制度を活用することで、社会人としても大学で学ぶことが可能です。時代の変化に合わせて知識やスキルをアップデートすることを心がけましょう。
デジハク編集長
これからは社会がリカレント教育に対して理解を示してくれる可能性が高いですが、急速に成長する会社であると、学び直しは会社から取り残される可能性もあるので、リスクの部分も大きいので、それぞれの方の状況に応じて、最適な選択肢を考える必要性があります。