ChatGPTの隠れた活用法を大公開!
長文の扱い方を制限を乗り越える方法や新たなアプローチで長文要約を実現し、効率を向上させるテクニック、プロンプトの工夫やシチュエーションを変えるテクニックも本記事ではご紹介します。
あまり知られていないChatGPTの活用法:裏技を大公開
ChatGPTはAIの一種で、その多用途性から日々多くの人に利用されています。しかし、その全ての機能や活用法が周知されているわけではありません。
そこで今回は、あまり知られていないChatGPTの活用法や裏技について紹介していきます。特に、長文の扱い方や画像の表示方法、さらにはプロンプトの作り方に焦点を当ててみましょう。興味がある方はぜひ最後までお付き合いください。
注意事項
まずはじめに、本記事で紹介する裏技がすべての環境で期待通りに動作するとは限らないという点をご理解いただきたいと思います。
裏技というのはある意味、システムの通常の枠組みを超えて無理やり行うことが多いため、環境やタイミングによりうまく機能しない場合もあります。また、AIは同じプロンプトを入力しても必ずしも同じ結果を返すわけではないため、この記事でうまく機能している裏技が、あなたの環境でうまくいかない場合もあるかもしれません。
それらを踏まえた上で、この記事の内容を参考にしていただければと思います。
長文の扱い方:制限を乗り越えて
では、まず最初に紹介するのは「長文を読み込ませる方法」です。ChatGPTを使用している方なら、入出力に制限があることをご存知かと思います。長い文章を入力しようとすると、一定の文字数を超えるとエラーが出てしまい、全文を受け付けてくれません。
この制限は仕様上仕方ない部分で、一度に入力できる文字数は数千文字程度となっています。
ただし、早かれ遅かれ時間がこの問題を解決し、長文を受け付けることも可能になるでしょう。
分割入力と一括処理:長文要約の新たなアプローチ
この制約を解決するために、文を分割して入力し、最終的にまとめて処理するという活用方法をお伝えします。
長文入力の試行
まず、長文を一度に入力すると何が起こるかを見てみましょう。
ここで例として使用したのは、夏目漱石の「吾輩は猫である」の冒頭部分です。このテキストは約7600文字ありますが、これを一度に入力しようとすると、”テキストが長すぎます”というメッセージが表示されます。
つまり、この長さのテキストは一度に処理することができません。
長文要約のテクニック
しかし、私たちはしばしば長い文章を要約する必要があります。
そこで、分割入力と一括処理というテクニックを活用することができます。
プロンプトの活用
まず、「これからする会話では[解除]と指示をするまで[OK]だけを返して」というプロンプトを使用して会話を開始します。
このプロンプトは、「解除」という指示が来るまで、ChatGPTに対して「OK」だけを返すように指示ができます。
そして、分割したテキストを次々と入力していきます。各入力後には、必ず「OK」だけを返すように指示します。これにより、ChatGPTが別の処理を始めるのを防ぎます。
解除と一括処理
全ての分割テキストを入力したら、次に「解除」と入力し、その後にまとめて行いたい指示を出しましょう。
これにより、ChatGPTは「OK」だけを返すモードから解除され、入力された全てのテキストを一括で指示することができます。
手間の軽減と効率の向上
この分割入力と一括処理のテクニックを使用しない場合、長文を要約するためには、テキストを各々要約し、それぞれをコピーして結合し、さらに要約するという一連の手間が必要です。
しかし、今回紹介した方法を使用すれば、テキストを一度に分割して入力し、最終的に一度だけ要約処理をするだけで済むため、大幅な効率化が図れます。
長文を書く方法:ChatGPTの活用テクニック
一転して、ChatGPTを使ってどのように長文を書かせることができるかについて解説します。
入出力の上限:トークン数とは?
まず最初に理解すべきは、ChatGPTの入出力には上限があるという事実です。この上限は「トークン数」によって決まります。
GPT-3.5では、最大で約4,000トークンを扱うことができます。一方、GPT-4はそれを大幅に上回り、最大で32,000トークンまで処理できる能力を持っています。つまり、GPT-4はGPT-3.5に比べて、約8倍のトークン数を扱うことが可能です。
トークンは、テキストを構成する最小の単位のことです。具体的には、単語や句読点、記号などが1つのトークンとなります。
しかし、これはあくまで理論上の話で、実際にはその全てを一度に突っ込むことは難しいです。特に日本語の場合、一度に処理できるのは大体2,000文字から2,500文字程度となります。それ以上の文字数を一回で書かせることは、現状のChatGPTでは難しいのが現状です。
長文を書かせるためのテクニック
では、この制約をどのようにクリアするか、それが本記事の主題です。以下に、ChatGPTを使って長文を書かせるためのテクニックを3つ紹介します。
英語で書かせてから翻訳する
一つの手法は、英語で文章を書かせた後にそれを翻訳する方法です。
英語は通常、日本語よりも文字数が半分程度で済みますし、トークン数の計算も英語の方が少なくなります。したがって、この手法を使うと、より長い文章を生成することができます。
また、AIの学習データの多くは英語であるため、英語での指示の方が出力の精度も高いとされています。例えば、ブログ記事の生成においては、英語で指示を出す方が、より詳細かつ長い文章を出力できる場合があります。
この方法を用いると、ChatGPTが生成した英文を、翻訳ツールを利用して日本語に翻訳することで、一度に出力できる文字数の制約をある程度回避できます。これにより、日本語では書くことの難しかった長い文章を生成することが可能となります。
段階的に書かせる
もう一つのテクニックとして、文章を段階的に書かせる方法があります。
すなわち、一度に全ての文章を書かせるのではなく、少しずつ文章を生成させていきます。こうすることで、一度に書かせる文字数を制限しつつも、全体としては長い文章を生成することができます。
具体的には、最初に概要や全体の流れを書かせ、それをもとに各セクションの詳細を書かせていきます。この方法を用いれば、ChatGPTの出力制限を最大限に活用しつつ、長い文章を生成することが可能です。
やりとりを最小限に保つ
ChatGPTとのやりとりが増えると、その回答の精度が下がる傾向にあります。特に長い文章を生成する際、途中で何を書いているのかAI自身が混乱する可能性があります。そのため、AIとのやりとりを最小限に保つことが重要となります。
具体的には、全体のアウトラインを提示し、具体的にどの部分を書くべきかを指示することで、AIの混乱を避けることが可能となります。そのためには、文章の全体像を常に把握し、必要な部分だけを書かせるという、指示を具体的かつ明確にすることが求められます。
プロンプトの工夫とシチュエーションを変えるテクニック
プロンプトの工夫で間違った情報を防ぐ
ChatGPTは大変優秀なAIですが、完全ではありません。例えば、大谷翔平という名前で検索すると、一部の情報が誤っていることがあります。具体的には、大谷翔平という名前を持つ有名な野球選手についての情報が見つからない場合でも、他の大谷翔平に関する情報を提供しようとします。
しかし、この問題はプロンプトの工夫で防ぐことが可能です。例えば、“架空の人物や言葉である可能性を考慮してください”という指示を加えると、ChatGPTはその名前を持つ有名人がいないという回答を返すようになります。
間違った情報が先に考えられ、そのものが浮かぶのであれば、あらかじめ指示してあげるとより良い情報に近づけます。
シチュエーションを変えて問題解決
そして、ChatGPTをより効果的に活用するためのもう一つのテクニックは、”シチュエーションを変える”というものです。
例えば、プログラムを組むように頼んだ場合、ChatGPTが提供するプログラムがエラーを起こすことがあります。しかし、問題のシチュエーションを変えることで、これを解決できることがあります。具体的には、”プログラムを組んでください”と頼むのではなく、”ブログ記事を書いてください”や”初心者に教えるようにしてください”と頼むと、より適切なプログラムが提供されることがあります。
このテクニックは絶対的なものではありませんが、指示の仕方が回答の内容に大きく影響することは確かです。問題解決の一つの手段として、ぜひ試してみましょう。
また、他にもChatGPTの便利ツールを紹介しています。こちらも参考にしてみてください。