この記事でわかること
- BtoBマーケティングとは?
- BtoBとBtoCの違いは?
- BtoBマーケティングを成功させるには?
2020年以降は対面での営業がむずかしく、BtoBマーケティングの状況は大きく変化しました。
そこで本記事では、これからBtoBマーケティングを学ぶ方に向けてBtoBの基礎知識と今後の流れと対策を解説します。
最後まで読むと、これからのBtoBマーケティングの方向性が見えて一足先に結果を出すことができるはずです。
ぜひ、最後まで読んでみてください。
BtoBマーケティングとは企業同士の取引のこと
BtoBマーケティングとはBusiness to Businessの略で、一言でいうと企業同士の取引です。
自動車部品メーカーを例に説明します。
自動車部品メーカーは、製造した部品を自動車メーカーに納品します。
つまり、取引先が企業と企業ということです。
BtoBの取引先は個人ではなく、企業を相手にした商品やサービスを展開します。

そしてBtoBマーケティングとは、企業に向けて商品・サービスをどのように販売していくかを考える戦略のことです。
BtoBマーケティングの3つのステップ
BtoBマーケティングには、主に3つのステップがあります。
- 見込み客の獲得(リードジェネレーション)
- 見込み客の育成(リードナーチャリング)
- 営業・受注
それぞれ具体的にみていきましょう。
1.見込み客の獲得(リードジェネレーション)
見込み客を獲得するプロセスを、リードジェネレーションといいます。
見込み客を獲得するのが、BtoBマーケティングの最初のステップです。
具体的な方法は以下のとおりです。
- 展示会の開催
- セミナーの開催
- 電話営業
- 自社サイトに呼び込むためのSEO対策
見込み客に、商品・サービスを効率的に営業できるかが重要です。
2.見込み客育成(リードナーチャリング)
見込み客との信頼関係をつくるプロセスを、リードナーチャリングといいます。
リードナーチャリングは中長期的に顧客と接する機会をつくり、見込み客がどのような悩みを抱えているのかを調査したり、解決策を提案したりして関係性を深めていきます。

BtoB企業は最終的な意思決定までに関わる人が多く時間がかかるため、リードナーチャリングで信頼関係を作れるかによって成約率が大きく変わるでしょう。
3.営業・受注
訪問営業やサービスの説明資料を送るなどして、購入の意思が固まったら見積もりを提示し契約を交わします。
BtoBマーケティングでは、契約を交わした時点から新規顧客となります。
BtoBマーケティングとBtoCマーケティングの違い
BtoBマーケティングを学んでいると、「BtoCとの違いは何?」という疑問が湧いてきます。
BtoCとはBusiness to Customerの略で、企業と個人の取引のことです。
身近な例でいえば、コンビニやスーパーなどが挙げられます。
BtoBとBtoCには、大きく分けて5つの違いがあります。
- 顧客が違う
- 購買の判断基準
- 商材が違う
- 商品やサービスの単価が違う
- マーケティング手法が違う
それぞれ具体的にみていきます。
1.顧客が違う
BtoBとBtoCの大きな違いは顧客です。
BtoBは企業同士のビジネスなので、経営者や幹部・商品担当者に営業やアプローチをします。
一方、BtoCは個人が顧客です。
個人に向けたビジネスなので、商品・サービスの営業方法や販売戦略が変わります。
具体的なマーケティングの方法は後で解説します。
2.購買の判断基準
BtoBとBtoCは、購買の判断基準も違います。
BtoBは、販売戦略の変更や問題解決のために購入します。

つまり企業の利益が優先されますが、BtoCは他社と比較した結果や個人の悩みなどが購入の判断基準です。
また、トレンドにも左右されるため、購入の判断基準は時代の流れによっても変わります。
3商材が違う
BtoBとBtoCでは、取り扱う商品やサービスが違います。
BtoBは、取引先の商品を作るための部品や資材を卸している場合があります。
しかしBtoCは、部品や資材よりも既製品がメインです。
業界によってはBtoBでも既製品を販売していますし、BtoCでも商品を作るための部品や資材を販売していますが、取り扱う商材が変わるのも事実です。
4商品やサービスの単価が違う
BtoBとBtoCでは、取り扱う商品やサービスの単価が違うのも特徴です。
基本的に、BtoBの商品やBtoCよりもサービスの単価は大きいです。
理由は、一度に受注する数が大きいためです。
企業は個人よりも大きな資本を持っているため、個人では想像できない金額の商品やサービスを購入できます。
一度の取引で大きな利益を上げられるのもBtoBの特徴です。

一方BtoCは単価が低い場合が多いので、たくさん販売する必要があります。
5.マーケティング手法が違う
マーケティング手法もBtoBとBtoCでは違います。
BtoBマーケティングは一度の利益が大きいため中長期的に取り組み、信頼関係を構築していきます。
そのため、訪問営業やセミナーの開催などの施策を講じます。

BtoCマーケティングは商品やサービスの単価が低いので、Webサイトを活用した販売や実店舗販売を行い、多くの顧客に販売する戦略が必要です。
オンライン化での影響とは?BtoBマーケティングの現状!
昨今のコロナウィルスの流行により、BtoBマーケティングのオンライン化が急速に進みました。
そして、顧客の情報収集の方法や購買行動も大きく変化しました。
インターネットの誕生以来、BtoBも変化を続けていましたがコロナの流行で拍車がかかった印象です。
そこで、数年間でBtoBマーケティングが受けた影響を解説します。
1.新規顧客の減少
一つ目の影響は新規顧客の減少です。
オンラインシフトに企業自体が追いついておらず、担当者が不在のままでテレアポがつながらないといった状況により顧客を逃してしまうケースがあります。
さらにコロナにより人との接触が困難になったことで、展示会やセミナーの開催ができなったり中止になったりして新規顧客が獲得できずにいます。

前例やノウハウもない状態により、適切なマーケティングがむずかしくなっている状況です。
2.商談化率の低下
感染対策により訪問ができず商談設定ができないため、商談化率が低下してしまっている企業もあります。
顧客のITリテラシーによっては、zoomなどを使ったオンライン面談に移行した企業もありますが、ITの取り扱いが苦手な企業はうまくシフトできていないのが現状です。
よって、商談化率に差が出ている事態になっています。
3.受注までに時間がかかる
BtoBマーケティングは受注までの期間が長いとされていますが、訪問営業やプレゼンテーションができなくなったことで受注までの期間がより長期化しています。
高単価な商品や無形商材を取り扱う企業は、大きな打撃を受けているそうです。
4.営業部門のマネジメントがむずかしくなった
コロナ以降、営業部門のマネジメントに課題を感じている企業も多いです。
今まで現場で行っていたマネジメントを、リモート環境で行うことになったためです。
特にむずかしいのが、社員の業務遂行状況や勤怠管理といったマネジメント。

リモート環境で働く社員の管理は今後も企業の課題になるでしょう。
BtoBマーケティングを成功させる4つの施策【2022年以降】
BtoBマーケティングで起きた変化について解説しました。
では、今後企業はどのような対策をしていく必要があるのでしょうか。
ここからは、コロナにより大きく変化したBtoBマーケティングに対する4つの対策を解説します。
1.オンラインを中心とした顧客の流入経路をつくる
一つ目の対策はオンラインを中心にした顧客獲得を目指すことです。
具体的には以下の施策が挙げられます。
- インターネット広告の活用
- オンラインでのセミナーや勉強会を開催
- Webメディアで有益な情報を発信

Googleの検索結果によって表示されるWeb広告や、自社のWebメディアでオススメ商品やお役立ち情報を掲載したコンテンツを作成し、顧客の流入経路を広げることが重要です。
2.BtoBマーケティングセミナーで見込み客との接点を増やす
商談を急がずに、まずはオンラインセミナーや無料相談会を開催して見込み客との接点を増やしましょう。
オンライン上にいる見込み客は、商品を探しているのではなく情報取集の段階にいるためです。
今までは見込み客を獲得して商談を打診という流れでしたが、オンラインを中心にしたBtoBマーケティングでは、もう一つステップをふみます。
見込み客を獲得した後に、オンラインセミナーや相談会を開催して商談を打診するのが良いでしょう。
今後のBtoBマーケティングの流れ
従来:見込み客獲得→商談打診
今後:見込み客獲得→オンラインセミナー→商談打診
顧客との接点を一つ増やすことで、成約率はグッと上がるでしょう。
3.あらかじめ情報を公開する「オンライン営業」で顧客を獲得する
オンラインの営業は対面の営業とは違い、情報共有に限りがあります。
そこで、事前に伝えたい情報を補助するような記事や資料・動画をあらかじめ公開しておきます。
なお、あらかじめ公開しておく情報は以下の4つが解消される内容であると良いでしょう。
- 不要→必要ではない理由をなくす
- 不急→急がない顧客を一押しする訴求
- 不信→信頼できる実績の提示
- 不適→一緒に問題解決をしていく姿勢

オウンドメディアやSNSを活用して情報を先に出して顧客を獲得していきましょう。
4.営業部門のマネジメントはデータで管理できるツールを導入する
現在では、上司の直接のフィードバックや商談の状況を共有するようなマネジメント管理はむずかしいでしょう。
そこで、管理ツールを使用してオンラインで上司がフィードバックをしたり、商談履歴を共有できるマーケティングオートメーションと呼ばれるツールを活用したりしていくことが必要です。
テレワークでどこまで社員を管理するべきかむずかしい問題ですが、データをメインとしたマネジメントに変化していく良いきっかけになるのではないでしょうか。
BtoBのメールマーケティングの成功事例
BtoBマーケティングでの成功事例として「FunTre株式会社」が挙げられます。
FunTre株式会社は2つのメールマーケティングを併用して行ったようです。
- 顧客のニーズに沿った情報を提供
- 内容に合わせたステップメールを設定する
上記のことで顧客からの反応が良くなり、新たな案件獲得に繋がります。
さらに詳しく知りたい方は下記の内容をチェックしてみてください。
会社は新しいBtoBマーケティングの変化に対応する時代
BtoBマーケティングの基礎知識からこれからのBtoBマーケティングを解説しました。
今回解説した内容のポイントは以下です。
- BtoBマーケティングは企業同士の取引
- 企業はオンラインをメインにしたマーケティングを実践する必要がある
- オンラインを中心とした顧客の獲得を目指す
- オンラインでは見込み客との接点を増やし商談につなげる
- 情報を公開して顧客を獲得する
- 社員のマネジメントはツールを導入する
BtoBマーケティングは大きな変革期にあります。
だからこそ、チャンスも多いのでこれからオンラインを中心としたBtoBマーケティングを展開する場合は、ぜひ本記事を参考にしてみてください。