動画編集には、さまざまな用語があり、これから動画編集を始めたい方にとってはよくわからない言葉もあるかと思います。
調べていても用語がわからないことで、やる気を失ってしまうこともあるでしょう。
そこで本記事では、動画編集の用語を解説します。
この記事でわかること
- 動画編集で使用する用語
- 動画撮影時の基本用語
- 動画編集ソフトの画面に関する用語
- 動画撮影や編集に使用する機材の名称
最低限覚えておくべき用語を場面別にピックアップしたので、わからない用語がある方は、確認してみてください。
動画編集前に用語や言い換えは学んでおく!
動画編集をはじめる前に、用語を知っておくので作業が進めやすくなります。
動画編集をしているときに今回紹介するような用語はたくさん出てくるため、その都度編集中に調べるのは大変なので、専門用語をあらかじめ知っておくことが大切です。
さまざまなスキルの名前を知っていれば引き出しが増え、高品質な動画が作れるようになるでしょう。
クライアントの要望にも答えられるので、これから動画編集を始める方は用語を覚えておきましょう。
【動画編集時】最低限覚えておくべき用語集
動画編集や撮影時に用いられる専門用語がたくさんあります。
その中でも最低限として覚えておくことで編集作業がスムーズに進むようになるような、よく出てくる用語を紹介します。
まず、動画編集に関わるスキルの用語について解説します。
主な用語は以下のとおりです。
カット
カットとは、映像の不要な部分を削除することです。
不要なシーンをカットしたりつなげたりして編集することで視聴者が観やすい動画を作れます。
スタンダードカット
2つのクリップ(動画の一部)の始まりと終わりを繋ぎ合わせること。
1番スタンダードなシンプルな編集方法です。
「ハードカット」とも呼ばれます。
スマッシュカット
次のカットに切り替える場面でインパクトのある見せ方をする編集方法。
派手なシーンや音を使用して切り替えると、観ている人にインパクトを与えることができます。
だらだらとしたカットの仕方が続く時にはアクセントとして使用してみるのがおすすめです!
ジャンプカット
連続して撮った動画の余計な間を切り取り、動画の時間を短くすること。
長く動画を回していても、実際には編集でテンポよくジャンプカットすることで観ている人も飽きずに楽しむことができます。
YouTubeなどの短めの動画で多く用いられています。
トランジション
トランジションはエフェクトのひとつです。
動画の場面転換をする際に、活用するエフェクトです。
YouTuberの動画マスターチャンネルさんも紹介していますが、様々な作り方に分かれています。
- Prでトランジションを作る
- Prでテンプレートで作る
- AEでトランジションで作る
- AEのテンプレートで作る
また、トランジション自体の種類も多くあり、下記のようなものが主に使用されています。
- ワイプ
- フェードアウト
- フェードイン
- ディソルブ
- スライド
使用方法としては、動画編集ソフトにテンプレートが用意されているので、好みのトランジションを使うといいでしょう。
リップル
「リップル編集」とも言われています。
YouTuberのMasaya Okushi / かふたろうさんも紹介していますが、動画編集をスムーズに効率よく行うために使われています。
動画のポディションを調整して、紐付けすることで編集しやすくする方法。
次の動画の開始ポジションを自動的に調整して、変更する場面に対応することができるのです。
トリミング
動画の不要な部分を削除することをトリミングといいます。
カットは、動画の映像部分に関してでしたが、トリミングは映像だけでなく、音声などの不要な部分を削除することも含まれます。
テロップ
テロップとは、動画内の演者の会話や心情などを文章で表すことです。
付け足した効果音に対してもテロップを挿入することもあります。
テロップは、視聴者が移動していたり直視していなかったりしても、動画の情報が入るように文字の大きさや色合いを工夫します。
BGM・SE
BGMとSEは音響に関することです。
- BGM:動画内の後ろに流れる音声
- SE:効果音
動画の内容や雰囲気に合った曲や話している声に合わせた効果音が、動画の質を一気に高めてくれるでしょう。
クロマキー合成
クロマキー合成とは、動画の背景を別の画像や映像に加工する技術です。
出演者の後ろの壁を単一の色にして、編集時にその色を削除し、他の画像や動画をはめ込みます。
背景が緑の壁を背に撮影している場面を見たことがありませんか?
あれがクロマキー合成をしている現場です。
緑や青といった色が切り抜きやすいことで知られています。
カラーグレンディング
カラーグレーディングとは、色調補正のことです。
動画内の色合いを後から変更するときに使用します。
エフェクト
エフェクトとは、動画内で使用する特殊効果のことです。
- アニメーションを挿入する
- 文字を動かす
- 反転させる
- トランジション
上記以外にもエフェクトの種類はたくさんあるので、とりあえず動画に変化を加えることはエフェクトと捉えて問題ないでしょう。
キーフレーム
キーフレームとは、動画の時間を始点と終点で指定し、その期間になると変化が加わるエフェクトのことです。
キーフレームの設定は初心者の方にはややこしいですが、習得すれば動画の演出に幅が出せます。
レンダリング
レンダリングとは、
- エフェクト
- BGM・SE
- カット編集
などが終了した動画を一つの動画に処理する作業のことです。
この作業を行わないと、編集した動画をまとめられないので大切な作業です
クロップ
クロップとは、撮影後に必要な部分を切り取る作業です。
トリミングの作業に似ていますが、写真だけではんく動画編集での映像を一部切り取る場合に、余白を除いて必要な部分のみ表示させることを指します。
ワイプ
ワイプは、映像転換する際に元の画面をスライドするように、または画面を拭きとるようにしながら画面を切り替えることです。
テレビで見るような、画面の一角に小窓で別の映像を重ねて表示する手法のことも「ワイプ」と言います。
フェードイン
フェードインは動画や音声などの表示を徐々に増やしていくこと。
フェードアウト
フェードアウトはフェードインの反対。
動画や音声などの表示を徐々に消したり、減らしていくこと。
再生ヘッド
再生ヘッドは、再生時に移動して現在の再生部分を示す線になります。
言い換えとして「再生ライン」と呼ばれることもあります。
暗転(あんてん)
暗転とは、暗幕が閉じるように前のシーンがゆっくりと暗くなり、次のシーンがゆっくりと明るく映し出されること。
言い換えとして「ブラックアウト」と言うこともあります。
イーズンイン・イーズンアウト
- イーズンイン:アニメーションの開始位置
- イーズンアウト:アニメーションの終了位置
適切な緩急をつけることで映像のおしゃれ度が上がります。
チルト
チルトは、大きさを表現する時にカメラを上下に振る撮影技法のことです。
カメラを上下に動かす時に「チルトアップ」「チルトダウン」と指示されることもあるようです。
ディソルブ
前の映像を少しずつ薄くし、次の映像を徐々に濃く映し出すことで動画の場面を切り替えのエフェクトのこと。
切り替える際に演出として取り入れていくことで、観ている人を世界観に取り込むことでしょう。
オーサリング
オーサリングとは、撮影した映像を編集したものを1つのコンテンツとして仕上げることです。
編集した動画を最終的に処理する際に、失敗しないように気をつけてください!
動画を制作する際には動画編集ソフトとは別に、編集した素材をオーサリングするためにオーサリングソフトが必要になる場合もあります。
【動画撮影時】よく使われる用語集
ここで登場する用語は、基本的な動画撮影方法などを検索するとよく使われている言葉になります。
撮影時に知識をしっかりと活かすために事前に確認する際にご活用ください。
ロケ
ロケは、屋外で撮影をすること。
ロケをする際には事前にカメラアングルなdの場所の確認が必要になります。
ロケハン
ロケハンは、ロケに最適な場所を下調べすることです。
- 人の流れ
- 周囲の建物
- 申請の必要性
上記の気を付けるポイントを下見しておくことも大切になります。
一発撮り(いっぱつどり)
一発撮りとは、編集せずに1回の撮影で完成させることです。
撮影や録音を一発撮りするとなると、一気に緊張感が高まり普段とは違った作品になることも魅力の一つとなるでしょう。
編集でリカバリーできない場合もあるため、注意が必要になります。
被写界深度
被写界深度とは、撮影時にピントを合わせた部分の前後のピントが合っているように見える範囲のことです。
レンズの絞りが小さいと被写界深度は浅くなります。
インサートカット
インサートカットとは、映像の合間に別の映像を挿入することです。
インタビュー映像の編集で多用されるものになっています。
【動画編集ソフトの編集時】画面に関する用語集
続いては、動画編集ソフトの編集画面の用語を解説します。
動画編集の学習動画に登場することが多い用語なのでぜひ覚えておきましょう。
用語は以下のとおりです。
アスペクト比
アスペクト比は、動画の縦と横の比率のことです。
ちなみにYouTubeは16:9の比率となっています。
動画サイズを決めるときは、各媒体のアスペクト比に合わせる必要があります。
タイムライン
タイムラインとは、動画編集をするときに使われる場所です。
動画や音声のファイルをタイムラインに設置することで編集ができます。
編集がしやすいように、時間の幅を広げたり狭くしたりしてカットや音声を挿入していきます。
シーケンス
シーケンスとは、音声や動画・テロップを並べた編集データのことです。
シーケンスに編集データを並べることで、編集できる準備が整います。
【動画編集時】データに関する用語集
動画編集のデータに関する用語を解説します。
データの用語はわかりづらいので、確認しておくといいでしょう。
解説するのは以下の用語です。
ビットレート
ビットレートとは、1秒間に送受信できるデータ量のことです。
単位は、bps(Bit Per Second)。
たとえば、1秒間に10ビットのデータを転送できる場合は10bpsと表します。
ビット数は動画の動作や画質に影響します。
高画質の映像は、1秒間に送れるデータ量が多くなるのでビット数も大きくなります。
フレームレート
フレームレートとは、動画における1秒間のコマ数のことを指します。
単位はfps(Frames Per Second)となり、フレームレートが高いと映像はスムーズに動きますが、動画の容量も大きくなります。
フッテージ
フッテージとは、動画編集ソフトに読み込んだデータのことです。
具体的には以下のとおりです。
- 画像
- 音声
- 動画
フッテージは、プロジェクトパネルと呼ばれる編集画面の場所で確認できます。
編集したいデータはフッテージに読み込みましょう。
コーデック
コーデックとは、編集した動画データを
- 圧縮
- 変換
- 復元
などをする一連の動作のことです。
動画制作をするうえで必要な作業です。
エンコード
上記にYouTuberの「ITを分かりやすく解説さん」が図を用いて分かりやすく説明しているものを載せておきます。
エンコードは、データをなんらかの形式に変換する作業のことです。
「暗号化」や「符号化」ともいわれています。
エンコードをする理由としては、動画の利用目的によって、データを適切なファイル形式に変更する必要があるためです。
デコード
デコードは、エンコードの逆です。
変換したデータを元データの形に戻すことをいいます。
拡張子(かくちょうし)
拡張子とは、ファイル形式を判別するためのものです。
動画の代表的な拡張子は以下のとおりです。
- mp4
- avi
- mov
- flv
ファイルの後ろにドット「.」で区切られています。
拡張子の特徴によっては、再生できないプラットフォームもあるので、事前に確認しておきましょう。
解像度(かいぞうど)
解像度とは、動画のなめらかさのことを指します。
映像をなめらかにするために解像度を上げると、データ量が大きくなります。
サイトによって最適な解像度を知っておくと良いでしょう。
ビン
ビンとは、フォルダーのことです。
ソフト内で素材をまとめるために置いておく場所になります。
【名称】動画撮影や編集に使用する機材
動画編集の機材もあまり聞き馴染みのない名称になっています。
そのため、名称を聞いても「なんのこと?」となる場合が多いため、知っておいた方が良いものをピックアップしてご紹介していきます。
雲台(うんだい)
雲台は、カメラと三脚の間に取り付け、カメラの傾きや向きの調整をするための道具を指します。
ブレなく固定するために繊細に調整できるものになっています。
カムコーダー
カムコーダーは、映像記録装置であるビデオカメラの一種のこと。
撮影する部分(ビデオカメラ)と録画する部分(ビデオデッキ)が一体化になっているものを指します。
ジンバル
ジンバルは、撮影機材にセットする3軸電動ブラシレス・ジンバルのこと。
手ブレを補正し、スムーズな動画を撮影するために付けるもの。
- 強力な手振れ補正機能
- スムーズなパンやチルトが行える機能
上記の機能があることでスムーズにプロのような綺麗なカットを撮ることも可能になるのです。
スライダー
スライダーとは、カメラを横にスライドさせながら撮影することができる機材のこと。
撮影方法によって最適なカメラスライダーが異なるため、様々なものがあります。
選ぶ際には「どうような状況で撮りたいのか」を事前に確認しておきましょう。
動画編集の用語をマスターしよう
動画編集で使用する用語をマスターすることで、多くの場面で役立ちます。
具体的なメリットは以下です。
- リサーチの際に迷わなくなる
- クライアントの要望に応えられる
- 高品質な動画を提供できる
一気に覚える必要はありません。
わからないことをあったり思い出したりするための辞書の代わりとしても本記事をご活用ください。