「YouTubeで稼げるようになったけど、お金の管理って何から始めればいいの?」
チャンネルが成長し、収益化に成功したYouTuberにとって、次に立ちはだかる壁が「収入管理」です。広告収入は毎月変動し、確定申告も必要になり、気づけば税金で大きな出費に…。そんな悩みを抱える方は少なくありません。
結論から言えば、YouTuberの収入管理で最も重要なのは「複数の収益源の確保」「適切な経費計上」「将来を見据えた資金計画」の3つです。これらを押さえることで、収入の波があるYouTube活動でも安定した経済基盤を築くことができます。
この記事では、YouTuberとして成功している方々が実践している収入管理のコツから、確定申告の具体的な方法、そして将来的な法人化のタイミングまで、網羅的に解説していきます。初心者から中級者まで、すぐに実践できる内容をまとめましたので、ぜひ最後までお読みください。
YouTuberの収入源を理解しよう
YouTuberの収入は広告収入だけではありません。成功しているクリエイターの多くは複数の収益チャネルを持ち、収入を安定させています。まずは主な収入源を把握し、自分のチャンネルに合った収益化戦略を考えていきましょう。
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広告収入(Google AdSense)の仕組み
YouTubeで最も一般的な収益源が広告収入です。YouTubeパートナープログラム(YPP)に参加することで、動画に表示される広告から収益を得ることができます。
収益化の条件は以下の通りです。
- チャンネル登録者数1,000人以上
- 過去12か月間の総再生時間4,000時間以上(またはショート動画90日間で1,000万回視聴)
- YouTubeのコミュニティガイドラインと収益化ポリシーの遵守
- Google AdSenseアカウントの所有
1再生あたりの広告収入は約0.05円~0.7円が相場とされていますが、動画のジャンルや視聴者層によって大きく変動します。ビジネス系や金融系のチャンネルは広告単価が高い傾向にあり、1再生1円を超えることもあります。
スーパーチャット・スーパーステッカー
ライブ配信中に視聴者から投げ銭を受け取れる機能です。熱心なファンがいるチャンネルでは、広告収入を上回る収益源になることもあります。ただし、YouTube側の手数料として約30%が差し引かれる点は把握しておきましょう。
チャンネルメンバーシップ
視聴者が月額料金を支払うことで、限定コンテンツや特典を受けられるサブスクリプション型の収益モデルです。継続的かつ安定した収入源となるため、コアファンを持つチャンネルには特におすすめです。
企業案件・スポンサーシップ
企業から商品やサービスの紹介依頼を受けて報酬を得る方法です。登録者数10万人以上のチャンネルであれば、1本あたり数十万円の案件を受けることも可能です。広告収入と異なり、再生数に関係なく報酬が支払われるため、収入が安定しやすいのが特徴です。
アフィリエイト収入
動画内で紹介した商品のリンクを概要欄に貼り、視聴者がそのリンク経由で購入すると紹介料を得られる仕組みです。Amazonアソシエイトが代表的で、収益化の条件を満たしていないチャンネルでも始められます。
オリジナル商品・グッズ販売
自分のブランド商品を販売することで、YouTube外からも収益を得ることができます。登録者数1万人以上になると、グッズ販売の需要が高まる傾向にあります。
収入管理の基本:帳簿付けと会計ソフトの活用
YouTuberとして収益を得たら、帳簿付けは必須です。たとえ収入が少なくても、日々の収支を記録する習慣をつけることで、確定申告がスムーズになるだけでなく、自分のビジネスの状況を正確に把握できるようになります。
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なぜ帳簿付けが重要なのか
YouTubeの収入が増えてくると、事業所得として確定申告が必要になります。その際、収入と経費を正確に記録した帳簿がなければ、適切な申告ができません。また、帳簿をきちんとつけていることは、税務署から「事業として本気で取り組んでいる」と認められる材料にもなります。
会計ソフトを活用しよう
手書きやエクセルでの管理も可能ですが、会計ソフトを使うと作業効率が大幅にアップします。おすすめの会計ソフトは以下の通りです。
| ソフト名 | 特徴 | 料金目安 |
|---|---|---|
| マネーフォワード クラウド確定申告 | 銀行口座・クレジットカードと連携可能、自動仕訳機能が充実 | 月額800円~ |
| freee | スマホアプリが使いやすく、初心者向け | 月額980円~ |
| やよいの青色申告オンライン | 初年度無料プランあり、サポートが手厚い | 初年度無料~ |
| やよいの白色申告オンライン | 完全無料で全機能利用可能 | 無料 |
これらのソフトは、銀行口座やクレジットカードと連携することで取引データを自動取得し、仕訳の候補を提案してくれます。動画制作に集中する時間を確保するためにも、積極的に活用しましょう。
収入の記録方法
YouTubeの広告収入は毎月Google AdSenseから振り込まれます。YouTube Studioの「アナリティクス」→「収益」タブから、収益の詳細を確認できます。
記録すべき主な項目は以下の通りです。
- 広告収入(AdSense経由)
- スーパーチャット・メンバーシップ収入
- 企業案件の報酬
- アフィリエイト収入
- グッズ販売収入
複数の収入源がある場合は、それぞれを分けて記録することで、どの収益チャネルが効果的かを分析することもできます。
YouTuberが経費にできるもの・できないもの
経費を正しく計上することは、節税の第一歩です。ただし、何でも経費にできるわけではありません。税務署から指摘を受けないためにも、経費にできるものとできないものをしっかり理解しておきましょう。
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経費として認められるもの
動画制作に直接関係する費用は、基本的に経費として計上できます。具体的には以下のようなものがあります。
【機材・設備費】
- カメラ、マイク、照明機材
- 動画編集用パソコン
- ゲーム実況用のゲーム機・ソフト(実況専用の場合)
- 撮影用の背景やセット
【通信・サービス費】
- インターネット回線料金(事業使用分)
- 動画編集ソフトのサブスクリプション料金
- クラウドストレージ利用料
- BGM・効果音の素材購入費
【撮影関連費】
- ロケ撮影の交通費・宿泊費
- スタジオレンタル費
- 撮影用の衣装代
- 企画で使用する食品・商品の購入費
【人件費・外注費】
- 動画編集の外注費
- サムネイル作成の依頼費
- 出演者へのギャラ
【その他】
- YouTube関連の書籍・セミナー費用
- 広告宣伝費(YouTube広告、SNS広告など)
- 打ち合わせの飲食代(会議費)
経費として認められにくいもの
プライベートとの区別が難しいものや、事業との関連性が薄いものは経費として認められにくい傾向にあります。
- プライベートでも使用するカメラやパソコン(事業専用でない場合)
- 旅行のついでに撮影した動画の交通費
- 整形費用やホワイトニング費用
- 事業との関連性を説明できない飲食代
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家事按分の考え方
自宅で撮影・編集を行っている場合、家賃や光熱費の一部を経費として計上できます。これを「家事按分」と言います。
例えば、自宅の床面積が30㎡で、撮影・編集に使う部屋が10㎡の場合、家賃の約33%を経費として計上できます。按分の割合は、面積だけでなく、事業で使用している時間で計算することも可能です。
重要なのは、按分の根拠を論理的に説明できることです。税務調査が入った際に説明できるよう、計算根拠を記録しておきましょう。
確定申告の基本と注意点
YouTuberとして一定以上の収入を得たら、確定申告は避けて通れません。申告漏れはペナルティの対象となるため、正しい知識を身につけておきましょう。
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確定申告が必要になるケース
YouTuberの活動形態によって、確定申告の必要性が異なります。
【副業YouTuberの場合】
会社員として給与を得ながらYouTube活動をしている場合、YouTubeでの所得(収入-経費)が年間20万円を超えると確定申告が必要になります。
【専業YouTuberの場合】
YouTube収入が主な収入源の場合、所得が年間48万円を超えると確定申告が必要です。これは基礎控除額を超える場合に申告義務が発生するためです。
【学生YouTuberの場合】
アルバイトをしていない学生は、YouTubeでの所得が年間48万円を超えると確定申告が必要です。アルバイトをしている場合は、YouTube収入が20万円を超えると申告義務が生じます。
青色申告と白色申告の違い
確定申告には「青色申告」と「白色申告」の2種類があります。
| 項目 | 青色申告 | 白色申告 |
|---|---|---|
| 特別控除 | 最大65万円 | なし |
| 赤字の繰越 | 最長3年間可能 | 不可 |
| 記帳方法 | 複式簿記 | 簡易簿記でOK |
| 届出 | 事前に開業届+青色申告承認申請書が必要 | 不要 |
収入が安定してきたら、青色申告を強くおすすめします。65万円の控除が受けられるため、節税効果が非常に大きいです。ただし、65万円控除を受けるには、e-Taxでの電子申告が必須条件となります。
確定申告の流れ
- 日々の帳簿付け:収入と経費を記録する
- 決算書の作成:青色申告決算書または収支内訳書を作成
- 確定申告書の作成:会計ソフトや国税庁のサイトで作成
- 提出:e-Tax、郵送、または税務署への持参
- 納税:所得税を納付(期限は翌年3月15日頃)
確定申告の期間は毎年2月16日~3月15日です。期限に余裕を持って準備を進めましょう。
領収書・レシートの保管
経費を証明するための領収書やレシートは、個人事業主の場合5年間または7年間の保管が義務付けられています。電車代やバス代など領収書が出ない場合は、日付・行先・金額をメモに残しておきましょう。
レシートの裏に「○○との打ち合わせ」「△△の撮影用」などメモを書いておくと、後から見返したときに経費の内容が分かりやすくなります。
成功者が実践する収入安定化の戦略
YouTubeの広告収入は変動が大きいため、収入を安定させるための戦略が重要です。成功しているYouTuberの多くは、複数の収益源を持ち、リスク分散を図っています。
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複数の収益チャネルを持つ
広告収入だけに依存すると、アルゴリズムの変更や広告単価の変動で収入が大きく減少するリスクがあります。成功しているYouTuberは、以下のように収益を分散させています。
- 広告収入:50%
- 企業案件:30%
- メンバーシップ・スパチャ:10%
- グッズ販売・アフィリエイト:10%
このように複数の収入源を持つことで、一つの収益が減っても全体への影響を抑えることができます。
数か月分の運営資金を確保する
YouTubeの収入は季節によっても変動します。一般的に、広告単価は年末年始や決算期(3月)に高くなり、1月や4月は低くなる傾向があります。
収入が良い月に貯蓄し、最低でも3~6か月分の生活費を確保しておくことをおすすめします。これにより、収入が落ち込む時期も安心して活動を続けられます。
YouTube Analyticsでデータを分析する
チャンネルの成長には、データに基づいた改善が欠かせません。YouTube Studioの「アナリティクス」では、以下のデータを確認できます。
- 動画ごとの収益
- 視聴者の属性(年齢、性別、地域)
- 視聴維持率
- トラフィックソース
どの動画が収益を生んでいるか、どの時間帯に投稿すると再生数が伸びるかなど、データを分析することで効率的にチャンネルを成長させることができます。
長期的な視点でコンテンツを作る
一時的なバズを狙うより、長期間にわたって再生され続ける「エバーグリーンコンテンツ」を作ることが重要です。ハウツー動画や解説動画は、投稿から数年経っても検索からの流入が見込めます。
定期的な投稿スケジュールを設定し、週1~2本のペースで継続的に投稿することで、視聴者との信頼関係を築いていきましょう。
法人化のタイミングと判断基準
収入が大きくなってきたら、法人化を検討する時期かもしれません。法人化にはメリットとデメリットがあるため、自分の状況に合った判断が重要です。
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法人化を検討すべきタイミング
一般的に、以下のような状況になったら法人化を検討する価値があります。
- 年間の課税所得が500万円~800万円を超えた
- 企業案件が増え、社会的信用が必要になった
- スタッフを雇用したい
- 事業を多角化したい
YouTuberは店舗や設備などの固定費が少ないため、課税所得が500万~600万円程度で安定して入ってくるようであれば、法人化のメリットが出始めます。
法人化のメリット
【節税効果】
個人事業主の所得税は累進課税で、最高税率は45%にも達します。一方、法人税は最高でも23.2%程度。所得が高くなるほど、法人化による節税効果は大きくなります。
【経費の幅が広がる】
法人化すると、役員報酬、退職金積立、役員の生命保険料なども経費として計上できるようになります。
【社会的信用の向上】
法人化することで、企業との取引や金融機関からの融資が受けやすくなります。大型の企業案件を受注したい場合にも有利です。
【社会保険の充実】
国民健康保険より手厚い医療保障や年金給付を受けられるようになります。
法人化のデメリット
【設立費用がかかる】
株式会社の場合は約20万円以上、合同会社でも約10万円程度の設立費用が必要です。
【赤字でも税金がかかる】
法人住民税の均等割(約7万円)は、赤字でも毎年支払う必要があります。
【社会保険料の負担】
法人は社会保険への加入が義務となり、保険料の負担が増加します。
【役員報酬の変更が難しい】
役員報酬は原則として年度内に変更できないため、収入の変動に柔軟に対応しづらくなります。
株式会社と合同会社の選び方
YouTuberが法人化する場合、株式会社か合同会社を選ぶのが一般的です。
| 項目 | 株式会社 | 合同会社 |
|---|---|---|
| 設立費用 | 約24万円 | 約10万円 |
| 社会的信用 | 高い | やや低い |
| 経営の自由度 | 制限あり | 高い |
| おすすめケース | 事業拡大・多角化を目指す場合 | YouTube運営に専念する場合 |
自分一人でYouTube活動を続けるなら合同会社、スタッフを雇って事業を拡大していきたいなら株式会社がおすすめです。
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まとめ
YouTuberの収入管理について、基本から実践的なテクニックまで解説してきました。最後に、重要なポイントをまとめます。
【収入管理の基本】
- 複数の収益源を確保してリスクを分散する
- 会計ソフトを活用して日々の帳簿付けを習慣化する
- 経費にできるものを正しく理解し、漏れなく計上する
【確定申告のポイント】
- 副業なら所得20万円超、専業なら48万円超で申告が必要
- 青色申告を活用して最大65万円の控除を受ける
- 領収書は5~7年間保管する
【収入安定化の戦略】
- 数か月分の運営資金を確保しておく
- YouTube Analyticsでデータを分析して改善を続ける
- 長期的に再生されるコンテンツを作る
【法人化の検討】
- 課税所得500万円~800万円を超えたら検討の価値あり
- メリット・デメリットを比較して判断する
- 迷ったら税理士に相談する
収入管理は地味な作業に感じるかもしれませんが、YouTuberとして長く活動を続けるためには欠かせないスキルです。今日から少しずつでも実践して、安定した経済基盤を築いていきましょう。
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