進化のスピードがとてつもなく速いAIの世界。
ChatGPTを開発したOpenAI社は、つい先日待望のGPT-5モデルを発表したばかりですが、早くも次のモデル「GPT-6」の開発を予告したのをご存知でしょうか?
次のモデルでは、私たちが普段利用しているChatGPTがどのように進化するのか、そしていつ頃リリースされるのか、気になる人も多いはず。
今回は、OpenAI社のCEOであるサム・アルトマン氏が明かしたGPT-6に関する最新情報について、詳しく見ていきましょう。
OpenAIのCEOが語るGPT-6の驚くべき新機能
CNBCの報道によると、OpenAIのCEOであるサム・アルトマン氏は、GPT-6についていくつかの重要な情報を明らかにしました。
最も注目すべきは、ユーザーとのやり取りを通じて、より個別化された機能を発揮するという点です。
これは「記憶(メモリー)」機能のさらなる強化によって実現されるもので、ユーザーの特定の好みや過去の会話内容を記憶し、それに応じた適切な応答を可能にします。

アルトマン氏自身も「人々は自分のことを理解してくれる製品を求めている」と語っており、この機能がどれほど重要視されているかがわかります。
現在、ChatGPTには4月にアップデートされましたが、GPT-6では記憶機能がさらに進化するようです。
ただし、現在の記憶機能にはプライバシー上の懸念も指摘されており、将来的には暗号化される可能性があるとのことです。
GPT-6はいつ登場する?リリース時期を予測
GPT-6の具体的なリリース時期はまだ公表されていませんが、アルトマン氏は「GPT-4からGPT-5までの間隔よりも短くなる」と述べています。
【過去のリリース時期】
- 2022年11月:「GPT-3.5」
- 2023年3月:「GPT-4」
- 2024年3月:「GPT-4o」
- 2025年8月:「GPT-5」
GPT-4からGPT-5までの期間は2年以上に及びました。
この発言から推測するとGPT-6はGPT-5のリリースから2年以内、つまり2027年8月よりも早く登場する可能性が高いと言えます。
ただし、アルトマン氏が以前「数週間から数カ月以内」としていたGPT-5のリリースが延期された経緯もあるため、このスケジュールはあくまで目安として捉えるべきでしょう。
なぜこんなに開発が速いのか?その背景にあるOpenAIの最終目標
OpenAIがこれほど急速なペースで開発を進める背景には、汎用人工知能(AGI)の達成があります。
AGIとは
人間と同じようにさまざまな問題を解決できる、万能なAIのことです。
多くの専門家がAGIの実現はまだ遠い未来の話だと見ていますが、OpenAIは野心的な目標に向けて継続的な技術革新と研究、そしてモデルの段階的なアップグレードを続けています。

頻繁なモデルのリリースは、同社の開発スピードと存在感を高めるための重要な戦略です。
また、The Informationの報道によると、OpenAIの売上高は120億ドルに達し、2024年12月に報告された額の約2倍に成長しています。
企業ユーザーを含む約7億人のアクティブユーザーがいることも、この成長を後押ししています。
市場では、製品の種類が多すぎるとユーザーが混乱する傾向が見られますが、OpenAIの成長はむしろ製品の多様性がプラスに働いているようです。
GPT-6の開発予告は、同社の勢いと、AIの未来に対する強い自信を示していると言えるでしょう。