この記事でわかること
- フリーランスと会社員の違い
- フリーランスの悩みと解決策
- フリーランスになるメリット
- フリーランスになる前にやるべきこと
フリーランスは会社員よりもきついと言われています。
そのような情報を見ると、これからフリーランスを目指している方にとっては不安に感じるでしょう。
そこで本記事では、フリーランスのきついところといいところを解説します。
フリーランスと会社員の違いを比べて、あなたに合った働き方を選んでみてください。
記事後半ではフリーランスになるために準備しておくといいことも解説しているので、ぜひ最後まで読んでみてください。
フリーランスとは個人で仕事を請け負う働き方
ここ数年で、日本国内でも働き方の多様性が活発化しています。
サラリーマンとは異なり、自由な働き方に憧れる人も多い一方で、フリーランスはやめとけと言うネガティブな情報も多いのが実情です。
まずは会社員とフリーランスの違いから解説していきます。
会社員とフリーランスの違いは?
会社員とは、企業や会社に属し、雇用されている働き方です。
具体的には会社で発生した業務を割り振って各自の仕事をこなし、毎月の給与として報酬を受け取ります。
対してフリーランスとは、会社や組織に所属することなく、個人で仕事を請け負う働き方のことです。
企業や個人へ求められているスキルや知見を提供し、その対価としての報酬を受け取る契約形態です。
基本的には出勤の義務はなく、自宅や好きな場所で働けます。
フリーランスの場合、ある意味実力主義の世界でもあるので、何かしらのスキルや知見が必要になってきます。
フリーランスにはどんな仕事がある?
フリーランスの職種には様々な職種があります。
ここ数年、特にフリーランスで人気のある職業は以下のものです。
- Webデザイン
- Webライター
- コンサルティング
- 動画制作・動画編集
- ITエンジニア(プログラミング等)
- イラストレーター
- アフィリエイター
特別なスキルや資格が必要なものもあれば、趣味の延長線上からでも始められる仕事もあります。

会社員時代に身に着けたスキルをブラッシュアップして、フリーランスとして独立する方も多いんです。
フリーランスはきつい?!|リアルなお悩みをランキング形式で解説
フリーランスがきついと言われるポイントは大きく分けて7つ。
お悩みとして特に多いものから、ランキング形式でご紹介していきます。
- 収入が安定しない
- 営業活動をしなくてはいけない
- スケジュール管理をしなくてはいけない
- 経費や確定申告の計算をしなくてはいけない
- 年金や社会保険の手続きをしなくてはいけない
- 社会的信用が少ない
- 孤独になりやすい
それぞれ具体的に解説します。
1.収入が安定しない
フリーランスは会社員のように毎月の収入が安定しません。
フリーランスはスキルを提供した分に対価として報酬が支払われるからです。
クライアントの都合により、支払いが遅れる可能性もあります。
さらに、翌月から案件が終了して仕事がなくなってしまうこともあるかもしれません。
独立後の生活が不安で後悔しそうと思われている方も多いでしょう。
結婚して家族を養わなければ行けない場合は尚更不安です。
2.営業活動をしなくてはいけない
フリーランスは自分自身で案件を獲得する必要があります。
企業に勤めている場合なら会社のネームバリューや信頼があるので、営業をしても仕事が取りやすいです。
しかしフリーランスには会社の看板も後ろ盾もなく、あるのは自分の名前とスキルだけです。
そのため、実績が少ないフリーランス初期のうちは仕事が取りにくいでしょう。
3.スケジュール管理をしないといけない
フリーランスはクライアントとの面談や、仕事の納期のスケジュールは自分で管理しなくてはいけません。
面談を忘れたり納期に遅れたりしてしまうと、信用を失い仕事がなくなってしまいます。
また、仕事を詰め込み過ぎてキャパシティーを超える事のないように、仕事量を調整する能力も必要です。

自由が多いフリーランスだからこそ、時間や日程の管理は非常に重要になってきます。
4.経費や確定申告の計算をしなくてはいけない
フリーランスになると自身の収入や経費を把握し、自分で確定申告をしなくてはいけません。
確定申告とは売上から経費を差し引いた利益をとりまとめて、所得にかかる税金を計算し、国(税務署)に納めるべき税額を報告する手続きのことです。
1年に1回行い、1月1日~12月31日の所得と納める税額を計算し、翌年の2月16日~3月15日税務署に報告・納税するまでが確定申告の流れです。
企業には年末調整という仕組みで所得税の計算をしてくれるので、会社員なら確定申告をする必要がありませんが、フリーランスは自ら申告する必要があります。
そのためにも会社で行われている以下のことを自ら行う必要があります。
- 請求書の発行
- 支払い
- 経費計算
5.年金や社会保険の手続きをしなくてはいけない
社会保険についての知識がなくても、会社員の年金や社会保険の手続きは組織に任せておけば問題ありませんでした。
しかし、フリーランスは全て自分自身で行わなければいけません。
フリーランスになった場合、厚生年金からの加入対象ではなくなるため、国民年金に加入する必要があります。
また会社の社会保険からも外れるので、国民健康保険に切り替える必要があります。
6.社会的信用が少ない
フリーランスは毎月の安定した収入が保障されていないので、独立後しばらくは社会的信用が少ない状態が続きます。
家を借りるときの審査が通りにくく契約できなかったり、クレジットカードが作りにくかったりすることもあります。
7.孤独になりやすい
フリーランスは在宅で仕事をするので、孤独になりがちです。
在宅業務が続くと、数日間誰とも話してないなんてこともあります。
同僚や上司とコミュニケーションを取りながら仕事をしたいと考えている方にはつらい環境でしょう。
また、独立してフリーランスで働いている人が周りにいない場合、例えば企業勤めの友人などとは、なかなか仕事の悩みが共有できません。
フリーランスのリアルな悩みを解決する方法|事前準備もやっておくと安心!
フリーランスのきついところやリアルな悩みをご紹介してきました。
ここからは、その不安を一気に解決できる方法や対策を解説していきます。
1.収入が不安|資金は確保しておく&案件は複数
フリーランスになりたてで、仕事が波に乗る前はなかなか安定しないこともあるでしょう。
以下の2つを心がけておけば、不安にならずに仕事に集中できるでしょう。
- 独立前に生活防衛資金を確保しておく
- 案件は複数同時に受けておく
フリーランスとして独立する前には、必ず生活防衛資金を確保しておきましょう。
収入が安定するまでに生活が成り立たなくなってしまったら元も子もありません。
また、案件はひとつだけに絞らず、常に数件請け負っておくことをおすすめします。
支払いが滞ったり急に契約が打ち切られたりと、急なアクシデントにも対応できるようリスクヘッジが大切です。
2.営業活動が苦手|エージェントがおすすめ
フリーランスは自分自身が営業活動を行って仕事を取るのが基本です。
早い段階で実績をつくり、それをもとに営業活動していくと案件が獲得しやすくなります。
ただ、営業や交渉が苦手、対応する時間がない、という方は、エージェントにお願いするのもひとつです。
クライアントとの報酬の交渉などを業界の知識があるエージェントが請け負ってくれるため、おすすめの方法です。
3.スケジュール管理が難しい|ルールの設定や便利なツールを活用
時間の管理は、Googleスケジュールや「Torello」とアプリなどでスケジュール管理するといいでしょう。
どうしても自分自身で管理するのが大変、苦手だと考えている方は「オンライン秘書」のようなサービスを使って外注するのもオススメです。
時間を自由に使えるフリーランスだからこそ、時間の感覚をしっかりと持つ必要があります。

自由が多いフリーランスだからこそ、時間や日程の管理は非常に重要になってきます。
4.お金の計算がよくわからない|会計ソフトなら簡単管理が可能!
フリーランスは経費の計算や確定申告を自ら行わなければいけません。
経費の計算や確定申告には簿記の知識が必要になります。
確定申告やお金の管理は「自分にはちょっとできないかもしれない」と思うかもしれませんが、最近では会計ソフトの機能が充実しているので、クレジットカードや口座を連携しておけば、簡単に確定申告に必要な帳簿ができます。
会計ソフトがあればボタン一つで仕分けができてしまうので、簿記の知識はなくても大丈夫。
しかし、簿記を学ぶなどしてお金の知識が身につくと、売上と収入の違いや仕分けの方法が理解できるので、経費計算や確定申告の際に役立ちます。
5.年金や社会保険の手続きをしなくてはいけない|お金の勉強をしておく
独立し、フリーランスになったら、役所での社会保険や年金の手続きが必要です。
会社員時代の社会保険を継続することもできますが、会社が負担していた半分が自己負担になるので、支払う額は2倍です。
年金や社会保険は免除申請をすることもできるので、収入が少ないときは検討するといいでしょう。
年金や社会保険は難しそうなので思わず拒否反応が出てしまいそうになりますが、一度覚えてしまえばそんなに難しいものではありません。

この機会に少しお金の勉強をしてみるのもプラスになりますよ!
6.社会的信用が少ない|会社員のうちにこれをやっておくのがおすすめ
フリーランスになると、ローンが組みにくくなったりと会社員とは比べ物にならないくらい社会的信用が落ちてしまいます。
独立する前には、以下のことをやっておきましょう。
- クレジットカードを作っておく
- 家や車などローンを組む予定があるなら必ず独立前に
大きな買い物をする時にはローンが付き物です。
購入予定があるなら、独立前に必ず検討しておくことをオススメします。
また、安定した収入が入ってくるようになったり、経費計算を丁寧に行うことや貯金額を増やしていくことで、信頼が得やすくなります。
7.孤独になりやすい|同業者のコミュニティに参加してみるのもおすすめ
フリーランスとして働き始めると、どうしても在宅で黙々と机に向かっての作業が増えがちです。
1人が全く負担にならない方には問題ありませんが、人とのコミュニケーションが好きな方は孤独を感じたりしやすいかもしれません。
「孤独は苦手だけど、フリーランスを目指したい」と考えている方は、フリーランスが集まるオンラインコミュニティを活用してみてください。
同じ業界で先をいく先輩や同業者に相談できたりフリーランスの仲間ができます。

また、1人でもたまには環境を変えて、コワーキングスペースなどで仕事をしてみるのもおすすめ!違う職種や同業者との程よい会話が生まれたり、気分転換や刺激にもなりますよ。
メリット色々のフリーランスは楽しすぎ!
フリーランスで働くメリットは以下の5つです。
- 働く時間や場所を選ばなくなる
- 人間関係のストレスが減る
- 働けば働くだけ収入が得られる
- 色々なことを自分で自由に選択できる
- 実力やスキルを最大限に発揮できる
それぞれ具体的に解説します。
1.働く時間や場所を選ばなくなる
フリーランスになると、働く時間や場所を選ばなくなります。
何時に起きても、どこで作業しても問題ありません、自分自身の裁量で業務ができます。
自宅での作業が捗らなくなってきたら、午後はカフェへ移動して作業することも可能です。
旅行をしながら仕事もできるので、時間や場所に縛られたくないと感じている方にはオススメの働き方です。

ライフワークバランスを大切にした、理想の働き方や生き方をしたい人にとっては最高の環境です。
2.人間関係のストレスが減る
フリーランスは人間関係の悩みがほとんどなくなります。
なぜなら、働く相手を自分で選べるからです。
基本的にはプロジェクト単位での働き方なので、嫌であれば翌月からは案件を受けないことも可能です。
収入が不安定なフリーランス初期においては難しいかもしれませんが、関わるクライアントが苦手だと感じたら撤退しましょう。
もちろんビジネスですので、事前に伝えるようにしてください。
3.働けば働くだけ収入が増える
フリーランスは自分で仕事を獲得できるので、会社員とは違い、働けば働くだけ収入につながります。
成果を出せば、クライアントからの信頼も上がり単価を上げてくれることもあります。
実績が積み上がっていけば、他の仕事を紹介してもらえたり、今よりも時給が高い仕事の営業が成功したりするでしょう。
自分次第で、手にする報酬が増えていくフリーランスは、やりがいのある働き方という点も魅力です。

裁量権が自分自身なので、稼ぎたいと考えている方はフリーランスに挑戦してみるのはオススメです。
4.自分で選択できる事が多い
時間、場所、仕事の内容、クライアント、仕事量や納期まで、色々な面で自由な選択をできるのはフリーランスならではのメリット。
自分の得意分野や好きな仕事をしながら、自由に稼げる様になればきっとフリーランスになって良かったと思えるはず。
5.実力やスキルを最大限に発揮できる
会社員の頃は、「あの仕事、自分の方が向いているのに」と思いながらも、得意ではない与えられたタスクをこなさなければいけなかったかもしれません。
しかし、フリーランスなら、あなたが今まで培ってきた経験やスキル、知識を存分に活かして活躍することができます。
クライアント側も依頼したい業務に長けた人材を求めていますので、お互いに満足の行くプロジェクトを成功させることもできるでしょう。
新しい仕事にも、臆することなくチャレンジしてスキルアップしていけば、それと比例して案件も収入も増やすことができますよ!
実績がなくてもフリーランスになるための3ステップ
はじめはフリーランスとしての実績がないので、企業に営業をしても仕事は取りにくいかもしれません。
そこでオススメなのが、クラウドソーシングサイトの活用です。
ここからは、クラウドソーシングサイトを使用する3つのステップを紹介します。
クラウドソーシングサイトをうまく活用すれば、実績がなくてもフリーランスとして活動できるので参考にしてみてください。
STEP1.クラウドソーシングサイトに登録する
クラウドソーシングサイトとは、インターネット上で仕事の受発注ができるサービスのことです。
発注者の依頼内容を確認できるため、今の実力にあった仕事に応募できます。
主に人気のあるクラウドソーシングサイトは以下です。
- クラウドワークス
- ランサーズ
- ココナラ
- Bizseek
2〜3個のサイトに登録して、実績が増えてきたらサイトを1つにしぼると評価がたまりやすいのでオススメです。
STEP2.プロフィールを整える
クラウドソーシングサイトに登録したら、プロフィールを整える必要があります。
クライアントは、あなたのプロフィールを見て仕事を依頼するかを決めるためです。
プロフィールには主に以下の内容を記入しておきましょう。
- 簡単な自己紹介
- 実績
- スキル
- 得意分野
わかりやすく箇条書きにしたり見出しをつけたりすると、いい印象を与えることができます。
STEP3.提案文を送る
プロフィールを記載したら、提案文を送りましょう。
クラウドソーシングサイトは、応募数が多いのでいい案件を見つけたらすぐに応募するのがオススメです。
応募文に記載する内容は以下のとおりです。
- 短い自己紹介
- 応募した理由
- 貢献できるスキル
- 実績(あれば)
- ポートフォリオ
募集している仕事に活かせるような経験や知見のある分野があれば、それをしっかりとアピールしましょう。
始めの頃は実績がなく、なかなか案件に応募しても通らないことがほとんどなので、あまり深く考えずにどんどん応募するのがオススメです。
フリーランスになる前にやるべきこと4つ
安心してフリーランスとして活動する前にやっておきたい4つのポイントを解説します。
それは以下のとおりです。
- 生活防衛資金を確保しておく
- 副業を始めておく
- 健康管理に気を使う
- 家族の理解を得ておく
それぞれ具体的にみていきましょう。
1.生活防衛資金を確保しておく
生活防衛資金とは、一定期間収入が少なくなっても生活できるくらいのお金のことです。
どのくらいの金額を用意しておけばいいかは家族構成などによりますが、1年くらいの生活防衛資金は用意しておくといいでしょう。
生活防衛資金があると一時的に収入が少なくなったり、急な出費があったりしてもお金に対する不安が減ります。
フリーランスは始めたばかりの頃は収入が不安定なので、生活防衛資金は必ず準備しておきましょう。
2.副業を始めておく
いきなりフリーランスになるのもいいですが、まずは副業から始めてみてはいかがでしょうか。
副業で収入を確保できるようになってきたら、独立も視野に入れるといいでしょう。
副業と本業の両立は大変ですが、フリーランス初期は仕事が取りにくく、収入も安定しません。
副業が伸びてきて、月5〜10万円稼げるようになったら独立を検討しましょう。
自分が元々持っている能力やスキルを活かした副業が始めやすくおすすめです。
3.健康管理に気を使う
フリーランスは会社員とは違い、福利厚生がありません。
病気をして仕事ができなくなると、会社員の頃にはあった有給休暇もありませんので報酬は発生しません。
ちょっとした風邪くらいならなんとかなりますが、大病を患って入院などになると一大事です。
健康第一で、日頃から体調管理には十分気を付けて生活するようにしましょう。
特に、フリーランスになると削りがちになる睡眠時間は思っている以上に大事です。
オーバーワークをしてしまい、体調を崩してしまう方もいるので、夜更かしはなるべくせずに睡眠時間はしっかり確保しましょう。
4.家族の理解を得ておく
独身で一人暮らしなら、フリーランスになりたてで多少収入が不安定でも、自分がガマンすれば済むことなのでなんとかやっていけます。
しかし、家族を持っている場合はそうもいきません。
家族にろくに相談もせず勝手に会社員を辞めて、見切り発車でフリーランスに転向するのは絶対にやめましょう。
フリーランスになったはいいけど、収入がなくなり家族につらい思いをさせてしまうなんてことになりかねません。
きちんと計画性を持って、家族と話し合った上でフリーランス転向を考えましょう。
フリーランスはきついけどメリットがたくさんある魅力的な働き方!
フリーランスは会社員よりも大変な面はありますが、余計な人間関係の不安や時間・場所に縛られることも少なくなります。
会社員のころよりも、仕事だけにしっかりと集中できる働き方と言えるでしょう。
今よりも自由な生活をしていきたいと考えている方は、ぜひスキルを身につけてフリーランスを目指してみてください。
この記事のまとめ
- フリーランスは収入面で不安を抱えやすい
- 不安を解消する方法は色々ある
- フリーランスになるとストレスフリーな生活に近づく
- クラウドソーシングサイトを活用すれば未経験からでも始められる
- フリーランスはお金の知識や健康管理をしておくといい