Illustratorという名前を動画編集を行ったことがある人は、一度は聞いたことがあるのではないでしょうか。
しかし、動画編集の中でどのように活かせばいいのかはあまり語られていない印象です。
今回の記事では、Illustratorができることや動画編集の中でどのように活かせるのかを、現役クリエイターが解説していきます。ぜひ参考にしてみてください。
Illustratorとは
Illustratorとは、Adobe社が提供しているWebデザインを目的とした編集ソフト。
- Web広告
- イラスト作成
- 印刷物の作成
インターネット上の広告だけでなく、ポスターやチラシといった紙媒体の広告にも使用されることがあります。
Webデザインを勉強している人には必須のスキルですね。
では、Illustratorではどんなことができるのでしょうか。具体的に解説していきます。
Illustratorができること
①:図形やテキストを描ける
Illustratorでは、図形やテキストを描くことができます。
図形に関しては
- 長方形
- 楕円形
- 星
といったさまざまな図形を自由自在に描けます。
指定したフォントを曲げたり四角にしてテキストの形も変えられます。
②:イラストが描ける
Illustratorはイラスト作成に向いている編集ソフトです。
写真を取り込んでなぞったり図形を組み合わせたりすればイラストが描けます。
さらにペンツールという機能を使えば、直線だけではなく曲線のライン作成ができて作品の自由度も上がるでしょう。
図形をうまく活用してイラストを作ることもできますが、手書きで描きたい方はペンタブレットを使用することでイラストを写し書きできるのでぜひ試してみてください。
③:色を自由に変更できる
Illustratorで作った図形などの色は自由に変更できます。
図形全体の色を変えられるのはもちろん、線の色も変更することも可能です。
さらに単一の色だけではなくグラデーションもつけれます。
パターンという機能を使えば、タイルのような模様を設定できて、デザインのクオリティをより一層高めてくれるでしょう。
④:文字や図形を自由に配置できる
文字や図形を自由に配置できるのもIllustratorの特徴です。
Illustratorは、レイヤーといって作業台の上に何枚もフィルムを重ねていき、組み合わせることでデザインしていきます。
レイヤーを組み合わせたり移動させたりすることで、図形を自在に配置することが可能です。
複数の図形を綺麗に整列させることもできるので、デザインの整合性も保てます。
レイヤーが増えてくると、図形を前後させたり工夫が必要で少々大変な作業ですが完成度にかなり影響するので、こだわって取り組んでいきましょう。
文字も自由自在です。文字ごとに形を変えたり編集して色を変えたりできます。
技術が上がってくると3Dのようなテキストも作れるので、インパクトのあるロゴデザインを作れるでしょう。
⑤:画像をくり抜くことができる
Illustratorはマスクといって、配置した画像やイラストの一部を目立たせるようにくり抜く加工ができます。
マスクした画像は編集することが可能です。色を変えたり大きさを変更できたりします。
名刺などの顔のイラストを入れたりする画像や、一部分に取り込んだ画像を入れるようなデザインをする際には非常に便利です。
クライアントから大きさの指定がある場合も、大きさを変更できるので活用できますね。
くり抜いた元画像は、損なうことはないのでご安心ください。
⑥:画像を直接配置できる
ここまで解説してきて気づかれている方もいると思いますが、Illustratorでは画像を直接配置できます。
トレースといってIllustratorに適したデータに変換してくれる機能があります。
このあとすぐに解説しますが、この機能はデザインをしていくうえでとても便利な機能です。
トレースした画像は色も線も変更できて、お好みのデザインに変更ができます。
直感的に操作ができるので配置にも困ることがないでしょう。
⑦:拡大・縮小しても画質が荒くならない
作った名刺や大きな看板にロゴを使用するときに画像が荒れていたらいやですよね。
Illustratorで使用するデータは、ベクトルデータといって画像を拡大・縮小しても荒れることがない画像形式に変換できます。
つまり、作ったときのままの画質でデザインをできるということです。
このIllustratorのデータ方式の特徴が、チラシ作成やポスター作成で必要とされている理由の一つです。
動画編集にIllustratorはどのように活用できるのか
ここまでは、Illustratorができることについて解説してきました。
では、Illustratorは動画編集ではどのように活用していくのでしょうか。
詳しく解説していきます。
テロップやタイトルロゴをデザインできる
テロップやタイトルロゴのデザインはPremiere Proでもできる機能です。
しかし、動画編集にも得意・不得意があります。
残念ながら、Premiere ProではIllustratorのように自由自在に文字や図形を編集することは苦手なのです。
一味違うデザインを求めると、Illustratorのような編集ソフトを使って、文字の形自体を変えたテロップ加工や立体的なタイトルロゴが必要になります。
小さなこだわりですが、動画のクオリティにはかなり影響するのでグラフィックデザインの最初の一歩としてIllustratorを覚えていってもらいたいですね。
Illustratorで文字や図形を加工して魅力的な演出をしましょう
最後にまとめます。
- Illustratorができること
・テキストや図形を描ける
・イラストが描ける
・色を自由に変更できる
・文字や図形を自由に配置できる
・画像をくり抜くことができる
・画像を直接配置できる
・拡大・縮小しても画像が荒くならない
・Premiere Proではできないようなテロップやロゴのデザインができる
編集ソフトの得意を生かすことで魅力的な動画が作れます。
「かっこいいテロップを作りたい」
「目に止まるようなロゴデザインを作りたい」
このように考えている方はぜひIllustratorを覚えてみてはいかがでしょうか。
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